流行の御手洗(トイレ)


 人の集まるところには、科学では解明できない伝説や噂話などが存在している。映画館や劇場、民宿やホテルなど夏になると色々な噂が持ち上がってくる。
 学校と言う場所も同じである。
 そこは、古い新しいに関係なく、学校の怪談・七不思議等が必ず存在している。
 こういった話が、何時どのようにして生まれたのかは解らない。しかし、それらの話は、脈々と生き続け、後輩へと受け継がれ生徒達を恐れさせていた。
 何故、この様な話はどこでも似ているのだろうか、夜中に動き出す理科室の人体模型、誰もいない音楽室に鳴り響くピアノ等……
 ここ、私立○○女学院にも、その手の話は存在していた。
 一つ違っていたことは、話が現実に基づいていると言うことだった。
 話は創立前まで遡る……
 ある夜、一人の男が警官に追われ、完成したばかりの校内へ逃げ込んだ。その男は、近くにある公園で女性を襲っていたところを通りがかった警官に目撃され、下半身丸出しのままこの校舎へと逃げ込んだのだった。
 男は、完成したばかりの校舎とは知らず、ただ単に女学院と書いてあった為、本能的に逃げ場が無くなるのを解っていながら逃げ込んでしまった。
 警官もその後を追い校内へ入った……
 夜の静まり返った校舎に、犯人の逃げる足音が響いてる。『男はこの期に及んで、何かを探している様子だった』と後に追いかけた警官が語っていた。
 警官は男の背中を見つつ必死で後を追った。男はトイレを見つけるとあろう事かその中へと逃げ込んだ。
 警官がトイレのノブに手を掛けた瞬間、中から男の悲鳴が上がった。
 慌てて扉を開けた警官は、トイレの一番奥の便器に頭を突っ込んで倒れている男を発見したのだった。
 打ち所が悪かったのだろう、男は頭から血を流し譫言の様に語った。
「あいつがオカマだとは……でも、女子トイレで死ねるなら本望だ」
 男は、悔しいながらもどことなく満ち足りた顔を警官に向けていたと言う。
 しかし警官は冷静に告げた……
「何だ知らなかったのか? 完成したばかりの学校だから誰も使っちゃいないぞ!」
 それを聞いた男は、大きく目を見開きこの世の物とは思えない情けない表情で息を引き取った。最後の一言を残して……
「む……無念……ガクッ」
 何だかどうしようも無く、くだらない事件だが、それ以来3階のトイレの一番奥に入ると、いやらしい目線を感じたり、お尻を触られる。と言う被害が数多く寄せられ、何時しかそのトイレは使われることが無くなったのだった。
 そして、この話は怪談話となり、先輩から後輩に受け継がれて行き、今でも女生徒達を怖がらせていた……

 木村安由美は転校生だった。
 10月の終わり頃に転校してきたせいもあって、この怪談話を聞いたことがなかった。
 やはり怪談話というのは、夏が近づくと共にどこからともなく沸き上がり、秋の虫が鳴き出す頃には、潮が引くようになりを潜めてしまう。
 極端な恐がりの安由美にとってこの話を聞かなくてすんだことは幸いだった。転校する前もその恐がりのせいで、いじめの対象とまではいかないが、良くその事でからかわれていた。
 その苦い経験から、転校先の学校では恐がりを克服しようと夜トイレに行くときも、2歳下の弟を起こさないで行こうと心に決め、それを実行していた。
 女子校と言うこともあり、女の子同士直ぐに友達は出来た。おっとりした性格から人に刃向かうことはなく、女の子から見ても守ってあげたいと感じさせるからかも知れない。と言うか、どちらかというとおとなしく、可愛らしい安由美は、ボーイシュな女生徒から人気があり、違った意味での身の危険を感じることもあった。
 昼休み、昼食を終え授業前に済ませておこうと安由美はトイレへ向かった。
 あいにくその時は、他の場所が使用中になっており、三階のトイレへと向かった。
 そんな、怪談話が有るなどとは知らない安由美は、何の戸惑いもなくトイレの中へと入っていった。
 しかもあろう事か、人の気配もしないのに一番奥のトイレ以外、全てドアが閉まっているのだった。
 それでも安由美は、何の疑問も浮かばず開いている個室へと入っていった。
 安由美はスカートを捲り、パンティーを下げ便座へ座った。
 ヒンヤリとした感触が、お尻に伝わってくる。下腹部に少し力を入れようとした瞬間…
 どこからか視線を感じた。
 安由美は慌てて上を見た。覗けるとすれば、トイレの上しかない。
 そこには、誰も居なかった。まぁ気のせいだろうと再び下腹部に力を入れる。
 心地よい音がトイレの中に響く……
 全てを出し終えたその時、安由美のお尻に何かが触れた……
 それは直ぐに手だと言うことが解った。
 通学の時、何度か痴漢に会い、その性格から声など出せるわけもなく、その陵辱に耐えていた事もあり、その動き触り方から、それが手だと言うことが解ったのだ。
 しかもそれは、絶対にあり得ない場所……便器の中から出ているではないか。
 安由美は、恐怖の余りその場に硬直し、声も上げられない。
(……えっ…なに……これって…えっ……うそ…どういうこと……)
 頭の中はパニック状態。逃げると言うことすら思いつかず。お尻を良いように陵辱され続けた。
 お尻を陵辱するのに飽きたのだろう、手はその動きを止め、指を秘所へと伸ばしていった。
 安由美の躰が更に硬直する。
 今まで、痴漢に会っても秘所だけは未だに触られたことが無い。それどころか自分でもいやらしい気持ちで秘所に触れたことさえなかったのだ。しかし、手は容赦なく秘所へと伸びていく、始めは撫でるようにゆっくりと優しく筋をなぞるように……そして、人差し指と薬指を使い秘所を開き、ぷっくりとふくれた突起物を中指で転がすように愛撫した。
「あっ」
 安由美は思わず、軽い喘ぎ声をあげる。
 それが反動となり、安由美は便座から立ち上がることが出来た。そして、パンティーを上げるのも忘れ、扉から外へ出た。
 開け放たれた扉の中には、何の変哲もない便座がただポツンと置かれているだけだった。安由美は恐怖の余り便座を除くことも出来ず。パンティーを上げ、逃げるようにトイレを後にするのだった。

 午後の授業など、頭に入るはずもなかった。
 今考えるとあの手は何だったのか? 恐怖は感じるのだがそれよりも更に強い好奇心……いや、未だ躰から抜けきらない快感が奥深くに潜んでいる。
 考えないようにすればするほど、頭の中は先程の出来事でいっぱいになっていく……
 拷問のような初めての快感に耐え、やっと午後の授業が全て終わった。
 安由美は鞄も持たず三階へと向かった。
 トイレの前に立つと安由美の胸は高鳴り始めていた。『あの手は何なのか?』と言う疑問などよりも、快楽が上回っていた。
 扉を開けると真っ直ぐに、一番奥のトイレへと向かった。
 恐怖ではない震えが安由美の躰を小刻みに揺らしている。
 ゆっくりと目指す場所へと近づいていく……トイレの中を覗く……そこには何の変哲もない洋式トイレがポツンと置かれている……
 安由美は、後ろ手にトイレのドアを閉めしっかりとカギを降ろした……
 蓋を上げトイレの中を覗き込む……
 真っ白なトイレに、少しだけ水がたまっている……何処にでもある洋式トイレだ。
 安由美は躊躇いながら、スカートを捲りパンティーを膝まで降ろし、便座に座った。
 5秒と待たず手がお尻に触れた……
「……んっ」
 その手は、先程と同じようにゆっくりと安由美のお尻を撫で回す……しかし、先程と違っていたのは、数回お尻を撫でると直ぐに、秘所へと手を伸ばしてきたのだった。
「あっ……」
 恐怖と快楽が入り交じった感覚……
 安由美は恐怖を押さえ込み、快楽へと身を委ねていく……
 それに答えるように、指は秘所と伸び、クレパスを広げ、真珠のように濡れ輝くクリトリスを優しく摘んだ……
「あうっ……」
 快感が電気のように躰を走る……
 手を導くように、ゆっくりと股が開かれていく……すると今度は、触られているのとは別の感覚が伝わってきた。
「……ダメ…そんな……舐めちゃイヤ…」
 それは、まさしく舌の感覚だった。指で触られてた時と違う快楽が、安由美の躰駆けめぐった。
「ダメ……そんなことしたら……」
 舌が、秘所を舐めるたびに安由美の躰は、バネが弾かれるように波打つ……
 舌の動きはどんどん早くなり、より強い快楽を安由美の躰の中に流し込んでいく。
「……うっ……はう……ダメ…そんな激しくちゃ……」
 安由美の躰の中に何かが膨らみ、今にも弾けてしまいそうになる。
 何かが弾けようとした瞬間、舐め上げられる感覚が途切れた。
「……」
 すると今度は、秘所が両手で開かれ、その中心に何か添えられた。
 それは、まさしく男根だった。
「……いやっ、ダメェ……それはダメなの」
 安由美は、男根から自らの貞操を守ろうと秘所を両手で覆い隠した……しかし、そこには男根どころか手すらなかったのだ。
 何も無いはずなのに、今なお秘所は大きく開かれ、男根がゆっくりと奥へと押し入ってくる。
「イヤァァ……」
 秘所を覆い隠した手に、蜜が流れ落ちる。
 男根がヒダを分け入る感覚伝わってくる……それは、処女膜の破れる痛みではなく、今まで以上の快感が股間から脳天に突き抜ける様な衝撃だった。
「アアアァァァァァ」
 快楽でうっすら開いた秘所には、男根が長いストロークで上下し始め、その動きに合わせて大量の蜜が安由美の手にこぼれ落ちていく。
 単純なピストン運動であったが、安由美の躰は今まで感じたことのない快楽に打ち震え何度も絶頂へと達していく……
「あああっ……ダメ、また……もう…ゆるして……あっ…くる……また、くるぅぅ……」
 ここが、トイレだと言うことも忘れ安由美は叫びに近い喘ぎ声をあげた。
「ダメェェェェ……」
 躰の中で何かが弾け、回りがどんどんホワイトアウトしていく……
 それが絶頂だとは知らず安由美はその場へ崩れ落ちるのだった……

 それから数日後……
 あれ以来、安由美は毎日のように自慰行為に更ける様になっていた。
 そして、自慰行為では得られない快楽を得ようと三階のトイレで目にしたのは。
 トイレの前に並ぶ女生徒達の姿だった。


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